ボトックス注射(腋窩多汗症)

ボトックスとは

ボトックスボトックスはA型ボツリヌス毒素を製剤化したものです。

ボツリヌス毒素はボツリヌス菌によって産生される神経毒素で、A~G型の7種類に分類されます。そのうちA型とB型が製剤化され、さまざまな疾患の治療に用いられていますが「腋窩多汗症」や「眉間・目尻のしわ」に対して厚生労働省に承認されている製剤はA型のみです。

A型ボツリヌス毒素は、神経の末端に作用し、アセチルコリンという伝達物質の放出を阻害します。汗腺への伝達を抑制することで多汗症に効果を発揮し、筋肉への伝達を抑制することで表情筋によるしわを改善します。

保険適用について

症状の程度により保険適用の可否が決まります。適用となるのは「重度の原発性腋窩多汗症」のみのため、一定の基準を満たす必要があります。

【腋窩多汗症の診断基準】
明らかな原因がなく腋窩(わきの下)の汗が6か月以上続き、以下の6項目のうち2項目以上に当てはまると診断となります。

  1. 最初に症状がみられたのが25 歳以下
  2. 左右対称に汗をかく
  3. 1週間に1回以上、多量の汗をかく
  4. 睡眠中は汗が止まっている
  5. 汗によって日常生活に支障をきたしている
  6. 血縁者に同様の症状の人がいる

【重症度判定】
以下の3または4に当てはまると重度と判定されます。

  1. 発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない
  2. 発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある
  3. 発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある
  4. 発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある

※「重度の腋窩多汗症」に当てはまらない多汗症でボトックス注射を希望される方にはボトックスビスタ(自費)で対応させていただきます。

治療の流れ

  1. 問診で診断基準・重症度判定に当てはまるか確認させていただきます。
  2. 必要に応じて採血、血圧測定などを行います。
  3. 同意書にサインをいただきます。
  4. ボトックスの手配に数日を要するため、1週間以上あけてご都合の良い日にご来院ください。
  5. 施術日には全身状態を確認後、痛みを軽減するためアイスパックを数分間両わきに当てていただきます。
  6. 発汗部位に効率よくボトックスが投与できるようマーキングを行います。
  7. ボトックスを片方あたり10〜15ヵ所ほど投与します。

ご注意

  • 以下の方はボトックス注射はできません。
  1. 全身性の神経筋接合部の障害を持つ方(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋委縮性側索硬化症など)
  2. 妊婦または妊娠している可能性のある婦人および授乳婦
  3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方
  • 2回目以降の注射は、前回から4か月はあける必要があります。
  • ボトックス注射後、女性は2回の月経が終わるまで、男性は3か月間の避妊が必要です。

Q&A

Q)注射は痛いですか?

A)当院ではボトックス専用の細い針を使用しクーリングを併用することで最小限に抑えておりますが、多少の痛みはあります。

Q)注射の後は、どれくらい通院が必要ですか?

A)基本的に通院の必要はありません。腫れや痛みを生じたり、内出血のあとが消えなかったりした場合には受診をお願いいたします。

Q)注射後、お風呂に入れますか?

A)当日から入浴は可能ですが、注射した部位は強く擦らないようにしてください。もし発熱や腫れがあれば当日は避けてください。

Q)注射後、運動は出来ますか?

A)激しい運動でなければ構いません。

Q)注射後、お酒は飲めますか?

A)過度な飲酒でなければ構いません。もし発熱や腫れがあれば当日は避けてください。

Q)効果はどれくらい続きますか?

A)有効期間は4~9か月ほどです。

Q)注射の値段はいくらくらいですか?

A)保険適用(3割負担)の場合、薬代+施術料で18,990円です。「重度の腋窩多汗症」に当てはまらない方は自費診療となるため料金表をご参照ください。

当院で受けられる治療

Posted by taisuke kamiyama