かぶれ

かぶれとは

かぶれは、なんらかの物質が皮膚に触れたときに、物理的刺激やアレルギー反応によって炎症を起こしてしまった状態です。医学用語では接触皮膚炎(せっしょくひふえん)と呼びます。市販薬で治りが悪い場合や、原因をつきとめるための検査をご希望の場合には、皮膚科への受診をおすすめしています。

症状

原因物質が触れた部分に赤みやプツプツとした発疹が出現し、かゆみを伴います。ひどくなると、腫れたり水ぶくれができたりもします。

原因

身のまわりにある多くの物質が、かぶれの原因となります。代表的なものは、化粧品・香水・ヘアケア用品・腕時計・アクセサリー・衣類・洗剤・医薬品・植物などです。化粧品などで長期間使用されているものの場合、患者さまご自身では原因に気が付いていないこともあります。

検査

かぶれの原因物質を調べる方法はパッチテストと呼ばれます。パッチテストを行う際は、原因となった可能性がある物質を専用のシールに染み込ませ、2日間皮膚に貼ります。そして、貼ってから2日後と3日後に反応の有無を確認します。

治療

まず、かぶれの原因となった可能性がある物質との接触を断つことが大切です。いくら治療を行っても、原因物質との接触を繰り返していると重症化してしまいます。

  • ステロイド外用薬
    ステロイドは副腎皮質ホルモンとも呼ばれ、炎症をおさえる作用があります。ステロイド外用薬にはさまざまな強さのものがあり、炎症の程度や部位に応じて最適なものを選択します。同じ部位に長期間塗り続けると、皮膚が薄くなったり毛細血管が拡張したりする副作用が起こることがありますが、かぶれでは副作用を生じるほど使用することは基本的にありません。
  • ステロイド内服薬
    炎症が強く起きている場合には外用薬だけでは力不足となり、ステロイド剤の内服が必要となることがあります。長期間内服していると肥満・糖尿病・胃潰瘍・骨粗しょう症・ニキビなど、さまざまな副作用が起こりえますので、かぶれが治まってきたら数日ほどで減量・中止します。
  • 抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬
    ステロイドのような強い作用はありませんが、アレルギー反応をある程度おさえ、かゆみ止めの効果もある薬剤です。ほとんど副作用はありませんが、眠気を生じる場合があります。一般的には、ほかの薬剤と組み合わせて治療に用います。

日常生活での注意点

かぶれを起こしてしまった部分は、清潔を保つ必要があるため、よく泡立てた石鹸で1日1回は洗ってください。かぶれを悪化させることがあるため、消毒はしないようにしましょう。

かゆい病気,皮膚科の病気

Posted by taisuke kamiyama