トレチノインクリーム
トレチノインとは
トレチノインは、ビタミンA誘導体の一種です。米国では難治性のニキビに対する治療薬として認可されているだけでなく、皮膚の老化(しみ、しわなど)に有効な薬として使用されています。
日本ではまだ正式に認可されていないため、保険治療では限界がある患者さまに自費治療としてご用意しております。
トレチノインの主な作用
- 古い角質を剥がす。
- 表皮の細胞分裂を促進し、皮膚の再生を促す。
- 表皮内でヒアルロン酸の分泌を高め、皮膚をみずみずしく保つ。
- 皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌を抑える。
- 真皮のコラーゲンの生成を促し、皮膚のたるみや小じわを改善する。
しみへの塗り方
- 刺激の少ない石鹸をたっぷり泡立てて優しく洗顔します。
- 化粧水を顔全体に塗り、乾かします。化粧水は市販のもので構いませんが、ビタミンC誘導体が含まれているものが理想的です。
- トレチノインクリームをしみ部分からはみ出さないよう、綿棒などで薄く塗り乾かします。
- ハイドロキノンクリームをしみより少し広く塗ります。
- 最後に保湿剤を外用し、日中であれば日焼け止めも使用してください。
ご注意
- 多くの方に一時的な軽い赤みや乾燥がみられますが、継続することで徐々に治まります。強い赤みを生じた場合は外用を中止し、早めの受診をお願いいたします。
- 外用する頻度は1日1~2回が一般的ですが、日本人では欧米人に比べて強い反応が起きやすいため注意が必要です。患者さまの肌質に合わせて、外用を2~3日に1回に減らすよう指示させていただく場合があります。
- 目と口の周りはギリギリまで塗ると赤く腫れたり皮が剥けたりすることがあります。1cmは離すようにしてください。
- トレチノイン使用中は刺激に対して敏感な状態となるため、日焼けや乾燥に気をつける必要があります。敏感肌用の日焼け止めや保湿剤を使用してください。
- ヒトでの報告はありませんが、トレチノインは催奇形性があります。妊娠中の方は使用を控えてください。
- トレチノインは分解が非常に早いため、冷凍庫での保管をお願いいたします。