虫刺され

虫刺されとは

虫刺されはとても身近な病気ですが、虫の種類によりさまざまな発疹を生じます。「血を吸う虫」としては蚊・ブユ・アブ・ノミ・トコジラミ、「刺す虫」としてはハチ、「かむ虫」としてはクモ・ムカデが代表的です。「触れることで炎症を起こす虫」としてはケムシが挙げられます。お子様は大人に比べて強い反応が起こることも多いため、皮膚科への受診をおすすめしています。

症状

虫刺されによる症状は、大きく「かゆみ」「痛み」「アナフィラキシー」に分けられます。

  • かゆみ
    かゆみは、アレルギー反応によって生じます。アレルギー反応には即時型反応と遅延型反応があります。即時型反応は、虫に刺された直後からかゆみ・赤み・腫れが出現し、数時間でおさまる反応です。一方、遅延型反応は、虫に刺されてから1~2日後にかゆみ・赤み・水ぶくれなどが出現し、おさまるまで数日~1週間かかる反応です。これらのアレルギー反応は、個人差が大きいのが特徴です。
  • 痛み
    痛みには、虫が刺したときの物理的刺激による痛みと、皮膚に注入された物質の化学的刺激による痛みがあります。
  • アナフィラキシー
    虫の種類によっては、まれに強いアレルギー反応が起こる場合があります。アナフィラキシーと呼ばれ、じんましん・腹痛・呼吸困難・意識消失などの症状が短時間(30分以内)で生じます。

検査

通常は検査をする必要はありませんが、虫によって媒介(ばいかい)される感染症の合併が疑われる場合には血液検査を行うことがあります。また、ハチアレルギーの有無も血液検査である程度分かります。

治療

  • ステロイド外用薬
    ステロイドは副腎皮質ホルモンとも呼ばれ、炎症をおさえる作用があります。同じ部位に長期間塗り続けると、皮膚が薄くなったり毛細血管が拡張したりする副作用を生じることがあります。当院では不必要なステロイド外用薬は使いませんが、虫刺されは炎症が強く起こるため、必要と判断した場合には患者さまにご説明した上で、処方しております。
  • 亜鉛華軟膏
    ジュクジュクとした状態が強い場合には、ステロイド外用薬に加えて亜鉛華軟膏を使用することがあります。亜鉛華軟膏は皮膚を乾かす作用があり、「リント布」というガーゼに伸ばしたものを貼ると効果的です。亜鉛華軟膏は普通に石鹸で洗っても落ちにくいのが欠点ですが、オリーブ油を染み込ませた布でいったん拭き取った後に石鹸で洗っていただくと綺麗に落とすことができます。
  • 抗アレルギー薬
    かゆみが強い場合には、かゆみ止めの内服薬として抗アレルギー薬を処方することがあります。抗アレルギー薬にはほとんど副作用はありませんが、眠気を生じる場合があります。

Q&A

Q)病院に受診する前にやっておいた方が良いことはありますか?

A)ケムシの毛に触れた場合は、粘着テープで毛を除去し、洗浄してください。クモやムカデにかまれた場合には水道水で洗浄後、氷まくらや保冷剤などでしっかり冷やしておいてください。ミツバチに刺された場合には、針を残しておくと炎症が強くなることがあります。刺さった針は早めに抜いてしまうのが理想的です。

Q)アナフィラキシーを起こした場合はどうしたらよいでしょうか?

A)ハチなどに刺された後に気分が悪くなったら、安静にして、すぐに救急車を呼んでください。ハチに刺されてアナフィラキシーを起こしたことがある方にはエピペン(アドレナリン自己注射薬)の携帯をおすすめしています。当院でも処方しておりますのでお気軽にご相談ください。