帯状疱疹

帯状疱疹とは

帯状疱疹は体のどこか一部分に、帯状に赤い発疹と水ぶくれができる病気です。しっかり治療しないと一生痛みが残ることもあるため、疑わしいときには早めに皮膚科へ受診することが大切です。

症状

患者さまごとに「右の顔」や「左の足」というように、右か左のどちらか一方、特定の部位にのみ、赤い発疹と水ぶくれが多発します。神経に沿って発疹ができるため、帯状に見えることが特徴で、強い神経痛を伴う方が多いです。また、まれに筋力が低下する場合もあります。

顔に発疹が出現した場合は、視力障害や難聴・めまいといった合併症を生じる場合があるため、症状によっては眼科や耳鼻科にも受診していただく必要があります。また、まれに顔面神経麻痺を起こし、顔の筋肉が動かせなくなることもあります。

陰部に発疹が出現した場合は、お小水やお通じの出が悪くなることがあり、泌尿器科への受診が必要になることもあります。

まれに、脳のまわりを覆っている髄膜に炎症を起こすことがあり、髄膜炎と呼ばれます。髄膜炎を合併すると、頭痛・高熱・嘔吐を生じ、後遺症が残ることもあるため、基本的には入院しなければなりません。

原因

水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスが原因です。水疱瘡にかかったことがある方は、水疱瘡のウイルスが神経に閉じこめられています。疲れやストレスがきっかけとなって、ウイルスが増殖すると、神経に沿って症状が出ることになります。

50歳以上の方はワクチンを打つことで発症を予防したり、症状をやわらげたりすることができます。

検査

診察だけで診断がつくことがほとんどですので、基本的に検査は必要ありません。ときに単純ヘルペスや伝染性膿痂疹(とびひ)とまぎらわしいことがあるため、そのときにはウイルスの検査を行います。

治療

  • 抗ウイルス薬
    診断がついたらまず5~7日間、抗ウイルス薬(アメナリーフ、ファムビル、バルトレックス)を内服していただきます。できるだけ早く内服を始めた方が効果的であるため、発疹に気が付いたらすぐに受診していただくのが望ましいです。しっかり治療すれば、1~2週間で水ぶくれは乾きます。
  • 鎮痛薬
    痛みがつらい方には、痛み止めとしてカロナールを処方します。カロナールを内服しても痛みが続く場合には、ロキソニンやトラムセットなどを処方することもあります。痛みが非常に強い場合には、神経ブロックが必要になるため、大病院へご紹介させていただきます。
    発症してから1ヵ月以上経過しても痛みが残っている場合には、一生痛みが残る可能性も出てくるため、しっかり神経痛の治療を行う必要があります。帯状疱疹後の神経痛に対し、現時点でもっとも効果が高く、副作用が少ない薬はリリカです。効果が出てくるまで1週間ほどかかることが多いため、途中で中断しないことが大切です。また、初めから多い量を内服すると、眠気・ふらつきなどの副作用が起きやすくなるため、少しずつ量を増やしていく必要があります。そのほかにメチコバールやノイロトロピン、漢方(抑肝散、葛根湯)なども処方することがあります。
  • 外用薬
    赤い発疹には、非ステロイド性抗炎症薬(コンベック軟膏、アズノール軟膏など)を処方します。塗ると、赤みの引きが少し早くなり、痛みも軽くなる場合があります。皮膚の症状が重い方は、水ぶくれが深い傷になる場合があるため、そのようなときには皮膚潰瘍治療薬(ゲーベンクリームなど)を処方することもあります。

日常生活での注意点

水ぶくれができていると二次的に細菌感染が起こる場合があるため、皮膚表面を清潔にしておくことが大切です。少ししみるかもしれませんが、よく泡立てた石鹸で1日1回は洗いましょう

また、神経痛は冷やすと悪くなるため、痛みがつらいときには少し温めるのが良いでしょう。

大人は多くの方が免疫を持っているため、帯状疱疹の患者さまと接しても感染することはまずありません。水疱瘡になったことがない小さなお子様には水疱瘡としてうつることがありますが、発疹がガーゼや衣服で覆われていれば、可能性は低くなります。

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Posted by taisukekamiyama